【中古も多数】ウイング車とは?種類・使う利点・寸法やサイズなど選ぶポイントをご紹介

トラック市本部


羽のように荷台が開くことが特徴のウイング車。一般的なトラックと比べて、どのような点が異なるのか気になる方も多いでしょう。今回は、ウイング車の種類別の特徴や寸法、使う利点などを解説します。選ぶ際にチェックしたいポイントや、業務に用いるときの注意点も紹介していますので、購入を検討中の方は参考にしてください。

目次

「ウイング車」とは


ウイング車とは、荷台の両側面から天井までが羽のように開閉するトラックです。

ウイング車は、長距離運送や冷凍・冷蔵商品の運送など、幅広い場面で用いられています。荷台部分が羽のように開閉するため、両サイドから荷物の積み下ろしが可能です。

トラックの車両とウイングの荷台部分は、別々で製造されているケースが多いです。一般的に、荷台部分はアルミ素材でできているものが多いですが、ウイング車の種類によっては幌を使ったタイプなどもあります。

積載量や車両総重量などは車種によって異なり、幅広いタイプのトラックがあることを覚えておきましょう。

ウイング車の種類は、ウイングの開き方によって大きく以下の3つにわけられます。

3タイプの構造や特徴は記事の後半で解説しているので、ぜひチェックしてください。

→ 【種類別】ウイング車の特徴はこちら
→ ウイング車を選ぶときのチェックポイントはこちら

ウイング車と箱車の違いは?

荷台の側面が開閉するトラック 荷台の後方が開閉するトラック

「箱車」とは、荷台の後ろ側が開閉する一般的なトラックです。ウイング車とは、荷台の開閉構造や荷物の積み下ろしの流れなどが異なります。

一般的に、ウイング車は長距離の輸送や大量の荷物の運搬などに向いています。輸送する荷物の種類や用途に合わせて、ウイング車と箱車を使いわけるとよいでしょう。

【種類別】ウイング車の特徴

ウイング車は、ウイング部分の構造により大きく3タイプにわけられます。3種類の特徴や構造の違いを詳しく見ていきましょう。

上下開閉タイプ

ウイング車のうち上下開閉タイプは、荷台の天井がそのまま上昇してウイングが開く構造をしています。荷台の高さまでしっかりと荷物を積載できることが特徴です。

ただし、高さ制限のある場所で荷物を積み下ろす際は要注意。ウイングを開いたときに、積み下ろし場所の天井などにぶつからないよう気をつけましょう。

【こんな場面で活躍】
荷台の高さいっぱいまで荷物を積む必要があるとき

フレキシブルオープンタイプ

フレキシブルオープンタイプは、ウイングの開く角度や方向を自由に変更できるウイング車です。作業環境に合わせてウイングの開閉度合いを調整できるため、さまざまな荷物の運搬に対応できるでしょう。

また、高さ制限がある場所で荷物を積み下ろす際も、安全に配慮しながら作業できます。

【こんな場面で活躍】
運搬する荷物の種類や作業環境が頻繁に変わるとき

ターンオーバータイプ

ターンオーバータイプのウイング車は、左右一方のウイングが天井の中心線を超えて開閉できる特徴があります。一般的に約160度まで開閉可能です。クレーンで荷物を吊って積み下ろす際も、作業がしやすいでしょう。

ただし、上下開閉タイプのウイング車と同じく、高さ制限がある場所で荷物を積み下ろす際は扱いには注意が必要です。

【こんな場面で活躍】
クレーンによる荷物の積み下ろしが必要なとき

ウイング車を使う利点

ウイング車を使うことで、作業効率アップや品質の高い運搬につながるといった利点があります。代表的な利点3つを見ていきましょう。

効率よく荷物を積み下ろせる

ウイング車は一般的な箱車と比べて、より効率的に荷物の積み下ろしができ、時間短縮につながります。

ウイング車を使えば、フォークリフトやクレーンを使って荷物の積み下ろしが可能。人力のみで作業するよりもスピードがアップします。

さらに、一般的な箱車では、荷物を下ろすときの順番も考えながら積み込む必要がありますが、ウイング車にはこの手間は不要です。

密閉性が高く良質な運搬ができる

ウイング車を使う2つ目の利点は、密閉性が高く良質な運搬ができることです。荷台がアルミ製のウイング車の場合、荷台の密閉性が高い特徴があります。

悪天候時の走行でも、中に積み込んだ荷物の品質を保ったまま、安全に運搬作業ができるでしょう。

荷物の運搬以外の使い方もできる

ウイング車は、ウイングを開けば野外ライブステージとしても使えます。運送作業以外の場面でも、幅広く車両を活用できるでしょう。

仕事用からライブステージ用まで、多種多様な業務をウイング車1台でまかなえます。

ウイング車を選ぶときのチェックポイント


ウイング車を選ぶ際は、車両や荷台の寸法やウイングの開き方、その他の装置などをチェックしましょう。具体的に見ておくとよいポイントを4つご紹介します。

車両や荷台の寸法

ウイング車には、「小型」「中型」「大型」の3つのサイズがあります。サイズによって、車両や荷台の大きさ、積み込める荷物の量が異なるため、自分の仕事内容に最適な寸法のウイング車を選びましょう。

小型ウイング車
車両の寸法 荷台の寸法
全長:約4.6m~7m
全幅:約1.7m~2.2m
全高:約2.0m~3.3m
全長:約3.1m~5m
幅:約1.7m~2.1m
高さ:約1.9m~2.2m

小型ウイング車は、他の種類に比べて比較的コンパクトなタイプです。一般的に、積載量が2t〜3tのトラックをベースに作られています。

一度に運搬できる量は中型・大型と比べて少ないですが、狭い道や住宅密集地などでも運搬がしやすいでしょう。

中型ウイング車 ※主な仕様の寸法
車両の寸法 荷台の寸法
全長:約8.5m
全幅:約2.5m
全高:約3.5m
全長:約6.2m
幅:約2.4m
高さ:約2.4m

中型ウイング車は、一般的に4tトラックをベースとしたものが多い傾向にあります。中古市場でも比較的流通量が多いタイプです。

工場から商業施設への荷物の運搬や、引越し業者などにも使用されています。通行する道路が制限されることも少ないため、多くの場面で使われるタイプといえるでしょう。

大型ウイング車
車両の寸法 荷台の寸法
全長:約12m
全幅:約2.5m
全高:約3.5m
全長:約9.6m
幅:約2.4m
高さ:約2.6m

大型ウイング車は、一般的に積載量10t以上のトラックをベースとして製造された車両が多いです。中距離から長距離までの運搬や、大型・大量の荷物を輸送する際に使われています。1度に運搬する荷物の量を増やして、輸送コストを抑えたいときに向いているでしょう。

ただし、車両そのものが大きいため、道路によっては高さや幅員制限がかかり、通行できない可能性もあるため、注意が必要です。

ウイングの開閉タイプ

ウイング車の開閉タイプは、記事前半で紹介したように、3種類あります。

そのため、作業環境や運搬する荷物の種類など、自分の仕事に適したタイプを選ぶことが重要です。

【種類別】ウイング車の特徴はこちら

荷台の素材

ウイング車の荷台の素材は、アルミ製・幌製・強化プラスチック製などさまざまな種類があります。扱う荷物の種類などに合わせて選ぶことがおすすめです。

アルミ製・幌製・強化プラスチック、それぞれの種類の特徴は以下の通りです。

素材の種類 特徴
アルミ 比較的軽量で強度・密閉性が高い
軽量でウイングの開閉がしやすい
強化プラスチック

「トラック市」で幌ウイング車をみる

パワーゲートや安全装置の有無

パワーゲートとは、ウイング車の荷台部分にある昇降装置です。正式には「テールゲートリフター」とも呼ばれており、ボタン操作のみで荷物の積み下ろしができます。

また、ウイング車の種類によっては、ウイング車の締め忘れを検知する安全装置がついているタイプも。業務内容や安全面を考慮して、各装置の有無をチェックしてみましょう。

「トラック市」でパワーゲート有りのウイング車をみる

ウイング車を扱うときの注意点

ウイング車をより安全に扱うために、荷物の積み下ろし場所選びやウイングの操作などに注意を払いましょう。具体的に注意しておきたいポイント4つをご紹介します。

積載重量を把握する

ウイング車を扱う際は、車両の積載重量を正しく把握しましょう。

ウイング車には、油圧装置やウイングの開閉装置などが搭載されています。このような装置が搭載されると、装置の重量分車両総重量は増加して積載重量は減ります。

運搬する荷物の大きさや種類、自分の仕事内容に適した積載重量であるか、確認しましょう。

荷物の積み下ろし場所を慎重に選ぶ

ウイング車の種類によっては、ウイングを開くときに荷台の天井が上がったり、左右に大きく幅をとったりするケースがあります。

車両の全高と同じくらいの高さの場所では、積み下ろしができない場合も。そのため、荷下ろしの場所選びには注意が必要です。

ウイングの誤操作に気をつける

ウイングの誤操作は、思わぬ事故を招きかねません。ウイングを締め忘れて走行する、ウイングを開いたときに建物の天井にぶつかるなどは、非常に危険です。

ウイング車を扱う際は、周囲の環境をよく確認して、安全な操作と走行を心がけましょう。安全装置つきタイプを選ぶこともひとつの手です。

こまめなメンテナンスを行う

ウイング車は、定期的にメンテナンスを行うことでより安全に扱えます。油圧装置や電動モータなどの機械系や、荷台天井部分のセンターシートなどは、とくにこまめな点検が必要な箇所です。

万が一不備や破損があると、ウイングが正常に作動しない、荷台の防水・防塵性が低下する可能性も考えられます。ウイング車の状態確認は定期的にチェックしましょう。

【人気メーカー別】ウイング車の特徴

現在国内では、複数のメーカーでウイング車が製造されています。

ウイング車は、車両とウイングボディーを製造しているメーカーが異なります。ウイングボディーの代表的なメーカーは、日本フルハーフ・トランテックス・パブコなどです。

メーカー名 ウイングボディーの主な特徴
日本フルハーフ 小型〜大型、トレーラータイプなど幅広く展開
トランテックス ドライタイプや冷凍・冷蔵、幌タイプなどを展開
パブコ 小型〜大型のほか、軽量・大型のエクシオウイングなどを展開

また、トラック車両のメーカーでとくに流通量が多いのは、いすゞ自動車・日野自動車・三菱ふそう・トヨタなどです。以下では、各メーカーの特徴を解説します。

日野自動車「レンジャー」

日野自動車は、トラックやバスなどの商用車の製造販売を行うメーカーです。国内ではここ数年間で販売台数を急激伸ばしており、車両のタイプ問わず幅広い世代に人気と需要があります。

日野自動車が販売する「レンジャー」は、幅広いバリエーションで業務を行える車両です。ドライバーに何か異常が起きた際に、自動停止するシステムを搭載。疲れにくい座席シートや、操作性の高いスイッチ操作パネルなども魅力です。

「トラック市」で日野自動車のウイング車をみる

三菱ふそう「スーパーグレート」

三菱ふそうは、商用のトラックやバスなどの開発・製造を行なっているメーカーです。

三菱ふそうが販売している「スーパーグレード」は、安定性と走行性にとくに優れている点が特徴です。2017年にフルモデルチェンジしたばかりの車両であり、エンジン性能やドライバーが快適に運転できるようなコックピットにも魅力があります。

「トラック市」で三菱ふそうのウイング車をみる

いすゞ自動車「フォワード」

いすゞ自動車は、トラックやバスを中心に製造販売しているメーカーです。商用車以外にも、船舶や産業用エンジンの製造販売も扱っています。

いすゞ自動車で販売されている「フォワード」は、1970年に発売されたトラックです。燃費性能に優れ、環境はもちろん燃料コストの低減にも役立っています。

「トラック市」でいすゞ自動車のウイング車をみる

ウイング車についてよくあるQ&A


ウイング車について、よくある質問内容をまとめました。中古での購入を考えている方は、ぜひチェックしておきましょう。

Q.荷台の後ろからも荷物を積み下ろしできる?

A. 荷台の後ろからでも荷物の積み下ろしができるウイング車もあります。

一般的にウイング車は、荷台の後ろよりも左右の側面から荷物を積み下ろした方が効率的です。

ウイング車の種類によって特徴や仕組みは異なるため、仕事や業務内容に合わせたタイプを選びましょう。

Q.効率のよいウイング車への荷物の積み方は?

A. フォークリフトやクレーンを使うと、より効率的に積み下ろしできます。

ウイング車の場合、箱型トラックのように荷物を積む順番を考える必要がありません。人力だけでなく機械を使って荷物の積み下ろしができるため、時間の短縮にもつながります。

Q.ウイング車の運転に必要な免許は?

A.ウイング車の種類により異なりますが、「準中型免許」以上が必要です。

運転するウイング車の車両総重量やサイズに合わせて、適切な運転免許証を取得しましょう。車両総重量ごとに必要な資格を以下にまとめました。

免許の種類 免許の区分 運転できるウイング車
普通免許 車両総重量:3.5t未満
最大積載量:2.0t未満
乗車定員:10人以下
なし
準中型免許 車両総重量:7.5t未満
最大積載量:4.5t未満
乗車定員:10人以下
小型、中型(一部)
中型免許 車両総重量:11t未満
最大積載量:6.5t未満
乗車定員:29人以下
小型、中型
大型免許 車両総重量:11t以上
最大積載量:6.5t以上
乗車定員:30人以上
小型、中型、大型

ウイング車の特徴を知って、最適な種類を選びましょう

ウイング車は、荷台の側面が羽のように開閉するトラックです。荷物を効率よく積み下ろせる、荷物の輸送以外のシーンでも使えるなど、たくさんのメリットがあります。

より安全に扱うためには、ウイングの誤操作に注意を払い、定期的なメンテナンスを行うことが大切です。ご紹介した内容を参考に、仕事内容に適したウイング車を選んでください。

「トラック市」は、メーカーや年代、サイズ別などでさまざまなウイング車を検索可能。全国FC展開中で、豊富な在庫と種類からお好きなウイング車を選択できます。

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