中古Wキャブ購入ガイド|乗車定員・荷台サイズ・価格相場
トラック市本部

古Wキャブを選ぶときは、何人で移動するか、何をどれだけ積むか、現場に入れる車体サイズかを合わせて確認することが大切です。乗車人数を確保できても、工具や資材が荷台に収まらなければ、予定する仕事に合いません。
この記事では、平ボディのWキャブを中心に、乗車定員、荷台寸法と積載量の見方、過去掲載データによる価格相場、現車確認のポイントを解説します。
価格データ更新日:2026年10月27日。仕様・参考資料の確認日:2026年10月14日。価格・在庫・仕様は変更される場合があります。
Wキャブとは?人と荷物を一緒に運べるトラック
Wキャブは「ダブルキャブ」とも呼ばれ、前席に加えて後席を備えたトラックです。作業員の移動と工具・資材の搬送を1台で行いたい、建設・設備・造園などの仕事で検討できます。
例えばトヨタのダイナ カーゴ1トンシリーズでは、シングルキャブが3名乗り、ダブルキャブが前席3名・後席3名の6名乗りとして紹介されています。Wキャブは荷台の種類ではなくキャブの構成を表すため、平ボディ以外にダンプなどの仕様もあります。
参考:トヨタ「ダイナ カーゴ1トンシリーズ・車両バリエーション」/いすゞ「エルフ・ダブルキャブ」
シングルキャブとの違い
| 比較項目 | Wキャブ | シングルキャブ |
|---|---|---|
| 座席 | 前席と後席を備える | 基本的に前席のみ |
| 向いている運用 | 複数人と工具・資材を一緒に運ぶ | 荷物の輸送を中心に使う |
| 荷台の確認 | 後席分の空間を含むため、必要な荷台長を要確認 | 同程度の全長なら荷台長を確保しやすい傾向 |
| 現車確認 | 後席、後部ドア、後席の空調なども確認 | 荷台と前席を中心に確認 |
乗車人数が少なく、長い資材や大きな機材を多く運ぶなら、シングルキャブも比較対象にします。反対に、作業員と道具を毎回別々の車で運んでいるなら、Wキャブで必要な人数・荷量をまとめられるか検討するとよいでしょう。
Wキャブの乗車定員は何人?
6名乗りの例があるが、車検証で個別に確認する
Wキャブには6名乗りの仕様例がありますが、「Wキャブはすべて6人乗り」と決めつけないようにしましょう。メーカー、年式、キャブ仕様などによって条件が異なります。購入する車両の乗車定員は、車検証と現車の座席構成で確認してください。
乗車定員には運転者も含まれます。6名乗りなら、運転者1名と同乗者5名という数え方です。日常的な人数だけでなく、繁忙期の応援や現場への送迎がある日も含めて、必要人数を整理しましょう。
後席に実際に座って使い勝手を確認する
定員を満たしていることと、毎日の移動で使いやすいことは別です。後席の足元、座面、乗り降り、ドアの開き方を確認します。厚手の作業着を着る季節や、移動時間が長い仕事も想定してください。
リアクーラーやリアヒーターなどの装備は、車両によって有無が異なります。装備名だけで判断せず、後席まで快適に使えるか、販売店に作動確認を依頼しましょう。
人数と車内に置く物を分けて考える
後席へ工具箱や荷物を置く予定がある場合は、その分の座席を乗車用にも使う計画になっていないか確認します。人が座る場所、荷物を固定する場所、乗降に必要な空間を分けて考えることが大切です。
雨に濡らしたくない物をすべて車内へ入れると、必要な人数が乗れなくなる場合があります。荷台の工具箱や収納設備も含めて検討してください。
荷台サイズは長さ・幅・高さ・床面地上高で見る
Wキャブ共通の荷台寸法はない
荷台サイズは、標準・ロング、キャブ幅、架装仕様などによって異なります。「Wキャブ」「2t車」という名称だけでは、積める資材の長さや台数は分かりません。
寸法の具体例として、トヨタのダイナ カーゴ1トンシリーズの2026年1月版諸元表では、ダブルキャブに荷台内寸長2,085~2,100mm、内寸幅1,600~1,610mm、内寸高さ380mmの仕様が掲載されています。これは同資料の仕様例であり、中古Wキャブ全体の標準寸法ではありません。
荷台内寸と車両外寸を取り違えない
| 寸法 | 主に判断すること |
|---|---|
| 荷台内寸の長さ | 工具箱、機材、資材が前後方向に収まるか |
| 荷台内寸の幅 | 機材を並べられるか、台車やパレットが収まるか |
| アオリの高さ | 荷物の出し入れや固定方法に合うか |
| 床面地上高 | 手積み・手卸し、台車や機材の積み降ろしがしやすいか |
| 車両の全長・全幅・全高 | 車庫、進入路、現場の駐車スペースに入るか |
平ボディの荷台内寸に記載された高さは、通常アオリの高さを示します。箱車の庫内高のように、荷物を積める空間の上限を直接表すものではありません。実際の積載方法は、荷物の固定や適用される積載制限も含めて確認してください。
機材が「入る」だけでなく固定できるかを見る
測るのは機材本体だけではありません。持ち手、タイヤ、付属品、工具箱などを含む寸法と、固定用ベルトを掛ける空間まで確認します。アオリを閉めた状態で積めるか、ロープフックや固定箇所を使えるかも見ておきましょう。
複数の機材を積む場合は、荷台に載せる順番と現場で降ろす順番を考えます。毎回奥の工具を取り出すために他の荷物を降ろすようでは、作業の手間が増えてしまいます。
荷台の広さと最大積載量は別に確認する
荷台に収まっても、必要な重量を積めるとは限りません。機材、工具、資材、固定用品などを含めた重量を整理し、候補車両の最大積載量と照合します。
中古車では荷台への鉄板張り、工具箱、パワーゲートなどの追加装備がある場合もあります。装備の状態と車検証の記載を販売店に確認してください。「2tクラス」という検索区分だけから、2,000kg積めると判断しないことが大切です。
後席があることによる荷台寸法と、架装を含めた車両の重量条件を合わせて比較すると、用途に合う車両を絞りやすくなります。
中古Wキャブの価格相場|過去掲載データから見る参考値
中古Wキャブの価格は、年式・走行距離のほか、最大積載量、荷台寸法、2WD・4WD、AT・MT、パワーゲートなどの装備、車両状態によって変わります。
トラック市の提供データを集計した結果、一般向けの車両価格を確認できた309件の中央値は325万円、中央50%の価格帯は248万~409万円でした。これは異なる年式・サイズ・装備をまとめた参考値です。購入予算を考える際は、以下のサイズ別・年式別の数値と、候補車両の条件を合わせて確認してください。
サイズ区分別の掲載価格
| データ上のサイズ区分 | 件数 | 掲載価格中央値 | 中央50%の価格帯 |
|---|---|---|---|
| 1t-1.5t | 136件 | 269万円 | 212.25万~355.75万円 |
| 1t未満 | 4件 | 368万円 | 325.25万~399.5万円 |
| 2t-3t | 169件 | 369万円 | 297万~444万円 |
1t~1.5t区分の中央値は269万円、2t~3t区分は369万円でした。ただし、この区分は提供データの登録区分であり、車検証の最大積載量と必ず一致するものではありません。「2t~3t」に区分されていても、最大積載量が2,000kg未満の車両が含まれます。
1t未満は4件のみのため、参考性が限られます。区分間の価格差には年式や装備などの構成差も含まれ、積載量だけによる差ではありません。
年式別の掲載価格
| 年式 | 件数 | 掲載価格中央値 | 中央50%の価格帯 |
|---|---|---|---|
| 2014年以前 | 65件 | 224万円 | 174万~256万円 |
| 2015~2018年 | 113件 | 304万円 | 248万~365万円 |
| 2019~2022年 | 94件 | 386.5万円 | 318.5万~441.5万円 |
| 2023~2026年 | 37件 | 518万円 | 468万~556万円 |
この集計では、新しい年式の区分ほど中央値が高くなっています。ただし、年式別の表もサイズや装備をそろえた比較ではありません。同じ年式でも、走行距離、荷台の仕様、後席の空調、駆動方式、整備・保証内容などを確認してください。
集計対象と価格の見方
- 対象:提供データの日付欄が2025年10月6日~2026年10月27日のWキャブ登録履歴430件。更新内容には「売約済」と「削除」が含まれます。
- 重複処理:同一会社・同一管理番号は日付欄が最新の行を採用し、427件に整理しました。車台番号による同一車両の照合は行っていません。
- 中央50%:価格の低い順に並べた25%点~75%点の範囲です。四分位数は線形補間で計算しています。最安値~最高値を表すものではありません。
- 注意:過去の掲載車両価格に基づく参考値であり、実際の成約価格、支払総額、全国市場の平均価格ではありません。削除を売約とみなした集計ではありません。税込・税別の区分は提供データだけでは確定できないため、購入時は販売店へ確認してください。
出典:トラック市提供のWキャブ掲載履歴データ。価格集計日:2026年10月27日。
支払総額と納車前整備の内容を確認する
見積もりでは、登録・納車輸送などの費用に加え、どこまで整備するかを確認します。荷台の床板やアオリの補修、タイヤ交換、空調修理、追加の工具箱などが必要なら、購入前に費用を出してもらいましょう。
「保証付き」の車両も、期間、距離、対象部品、免責条件は同じではありません。後席の空調や追加装備が保証対象に含まれるかも確認すると、導入後の費用を考えやすくなります。
現車確認で見ておきたいポイント

前席・後席・ドアの状態
運転席だけでなく、後席の座面、シートベルト、ドアの開閉・施錠、窓、床の状態を確認します。作業靴で乗り降りする車両では、ステップや足元も見ておきたい箇所です。
室内のにおい、雨漏りを疑う跡、シートの破れなども確認し、気になる点は清掃や補修の範囲を見積もりに含めます。普段乗る人数や体格を想定し、乗降と着座のしやすさを確かめてください。
荷台・アオリ・下回りの状態
荷台の床、アオリ、ヒンジ、ロック、鳥居、固定箇所を確認します。表面だけでなく、床の下の支持部やフレームについても、腐食・変形・補修の状態を販売店に点検してもらいましょう。
鉄板が張られている場合は、その下の床の状態や施工履歴も確認します。見た目をきれいにした車両でも、必要な強度や使い勝手まで確認できるとは限りません。
車両本体と追加装備
エンジン、変速機、ブレーキ、タイヤ、警告灯、点検整備記録を確認します。4WD車は駆動切替などの作動、パワーゲート付きならゲートの能力・寸法・整備状態も販売店に確認してください。
「走行距離が少ない」という条件だけで決めず、過去の用途、保管環境、整備履歴を合わせて判断しましょう。試乗や作動確認ができない場合は、未確認の項目を明確にしておくことが大切です。
運転免許も購入前に照合する
Wキャブという名称や乗車定員だけで、普通免許で運転できるかは決まりません。車検証の車両総重量・最大積載量・乗車定員と、運転する人の免許の種類・限定条件を照合します。
例えば、現行区分の普通免許で運転できる重量条件は、車両総重量3.5t未満・最大積載量2t未満です。取得時期による限定条件やAT限定の有無も含めて確認し、「小型トラックだから乗れる」と判断しないようにしてください。
よくある質問
Q.Wキャブは必ず6人乗りですか?
6名乗りの仕様例はありますが、すべて同じとは限りません。候補車両の車検証と座席構成を確認してください。乗車定員には運転者も含まれます。
Q.Wキャブの荷台はどのくらいの長さですか?
仕様によって異なります。記事では約2.1mのメーカー仕様例を紹介していますが、ロングなど別の仕様もあるため、実車の荷台内寸で確認しましょう。
Q.同じ2tクラスなら積載量は同じですか?
同じとは限りません。キャブや架装、追加装備などで条件が変わるため、車検証の最大積載量を確認します。
Q.長い資材を運ぶ仕事にも向いていますか?
資材の寸法と荷台仕様によります。積載・固定方法まで確認し、荷台長が足りない場合はロング仕様やシングルキャブも比較してください。
Q.見積もり依頼には何を伝えるとよいですか?
必要な乗車人数、荷物の寸法と重量、希望する駆動方式・変速機、現場や車庫の寸法、運転免許の条件、希望納期を伝えると比較が進めやすくなります。
人数・荷台・積載量の条件をそろえて選ぼう
中古Wキャブは、乗車定員を確保したうえで、必要な荷物が収まり、適切に固定できる仕様を選びましょう。後席と荷台の状態、整備・保証を含む総費用を確認することで、日々の仕事に合う1台を判断しやすくなります。