【リコール・重要情報】三菱ふそう「スーパーグレート」に灯火器関連リコール2件|後退操作なしでバックランプ・ブザー作動のおそれ

㈱トラック市

三菱ふそうトラック・バス株式会社は2026年10月8日、
大型トラック「ふそう スーパーグレート」について、電気装置・灯火器に関する2件のリコールを国土交通省へ届け出ました。

リコール届出番号は「5884」と「5885」で、いずれも2026年10月9日からリコール措置が開始されています。

今回の2件はいずれも、大型トラクタ等のけん引車両において、運転者が後退操作をしていないにもかかわらず、
トレーラ側のバックランプが点灯したり、バックブザーが鳴ったりするおそれがあるものです。

ただし、不具合の原因や発生する条件、対象となる製作期間はそれぞれ異なります。

スーパーグレートを保有している運送事業者はもちろん、中古車として仕入れ・販売する場合にも、
車台番号をもとに対象車両かどうか、改善措置が実施済みかを確認することが重要です。


■リコール① 届出番号5884|走行中に約10分ごとにランプ・ブザーが作動するおそれ

1件目は、電装品の制御を統合管理する「ASAM」に関するリコールです。

リコール届出番号:5884
届出日:2026年10月8日
リコール開始日:2026年10月9日
対象車種:ふそう スーパーグレート
対象型式:12型式
対象台数:2,293台
対象車両の製作期間:2020年1月22日~2022年5月26日

ASAMとは「Advanced Signal and Actuation Module」の略で、
車両の電装品制御を統合管理するモジュールです。

国土交通省によると、大型トラクタ等のけん引車両において、
ASAMの制御プログラムが不適切なため、走行中に運転者が操作を行っていないにもかかわらず、

・トレーラ側のハザードランプ
・トレーラ側のバックランプ

が約10分ごとに瞬間的に点灯し、あわせてバックブザーが鳴るおそれがあります。

今回の届出時点で、不具合は32件確認されています。

事故の報告はありません。


■5884の改善措置

対象となる全車両について、

・ASAMの制御プログラムを対策仕様へ書き換え
・過去のリコール(届出番号4918)で追加したハーネスが回路に組み込まれている場合は、そのハーネスを切断

する改善措置が行われます。

今回の5884は、まったく新しい車両不具合というだけではなく、
過去に届出番号4918および5042でリコールを実施した車両について、
大型トラクタ等のけん引車両で新たな不具合が判明したことから追加対策を行うものです。

そのため、過去に関連するリコール対応を受けている車両であっても、今回の5884の対象になる場合があります。


■リコール② 届出番号5885|ブレーキを踏むとバックランプ・ブザーが作動するおそれ

2件目は、トレーラ用灯火器の電気回路に関するリコールです。

リコール届出番号:5885
届出日:2026年10月8日
リコール開始日:2026年10月9日
対象車種:ふそう スーパーグレート
対象型式:21型式
対象台数:2,705台
対象車両の製作期間:2023年8月25日~2025年4月17日

こちらは、トレーラ用灯火器回路の設計検討が不十分だったことが原因です。

トレーラ側に不要な電流が流れることがあり、ブレーキを踏んだ際にバックランプ回路にも電流が流れることで、

後退操作をしていないにもかかわらず、

・バックランプが点灯
・バックブザーが鳴る

おそれがあります。

今回の届出時点で、不具合は16件確認されています。

事故の報告はありません。


■5885の改善措置

対象となる全車両について、

不要なリレー回路を取り外す

改善措置が行われます。

5884がASAMの制御プログラムを主な原因としているのに対し、
5885はトレーラ用灯火器の電気回路が原因です。

同じ「バックランプやバックブザーが意図せず作動する」という症状でも、原因と対策は異なります。


■2件のリコールは何が違う?
今回の2件は症状が似ていますが、発生条件が異なります。



【届出番号5884】

走行中に、運転者が操作していないにもかかわらず、
約10分ごとにトレーラ側のハザードランプとバックランプが瞬間的に点灯し、バックブザーが鳴るおそれがあります。

原因はASAMの制御プログラムです。

対象台数は2,293台で、主な製作期間は2020年から2022年です。


【届出番号5885】

ブレーキを踏んだ際に、後退操作をしていないにもかかわらず、バックランプが点灯し、バックブザーが鳴るおそれがあります。

原因はトレーラ用灯火器回路です。

対象台数は2,705台で、主な製作期間は2023年から2025年です。


同じスーパーグレートでも、年式・型式・車台番号によって対象となるリコールが異なるため、年式だけで判断しないよう注意が必要です。


■トレーラ側で症状が出ても、今回の対象はけん引車側

今回のリコールで注意したいのは、症状がトレーラ側のバックランプやハザードランプ、バックブザーに現れる点です。

トレーラ側でランプやブザーに異常が出た場合、

「トレーラ側の灯火器や配線に問題があるのではないか」

と考える可能性があります。

しかし今回のリコールでは、スーパーグレート側のASAMやトレーラ用灯火器回路が原因とされています。

トラクタ・トレーラーを使用する事業者は、トレーラ側の灯火器だけでなく、
けん引車側が今回のリコール対象になっていないか確認することが重要です。


■中古スーパーグレートの仕入れ・販売時にも確認を

「ふそう スーパーグレート」は、中古大型トラック市場でも多く流通する車種です。
特にトラクタは、長期間使用されるケースや複数の事業者を経て中古流通するケースもあります。
今回の5884では2020年から2022年に製作された車両、5885では2023年から2025年に製作された比較的新しい車両も対象となっています。
中古車として仕入れる場合や販売・納車する場合には、

・車台番号からリコール対象車両か確認する
・5884、5885のどちらが関係するか確認する
・改善措置が実施済みか確認する
・トレーラ接続時の灯火器やバックブザーの作動状態を確認する

といったチェックを行うことをおすすめします。

ただし、実車確認で症状が出なかったとしても、それだけでリコール対象外と判断することはできません。

リコール対象かどうかは、車台番号をもとに三菱ふそうの販売会社や公式のリコール等対象車両検索で確認してください。



■車台番号の「範囲内=必ず対象」とは限らない

国土交通省では、リコール届出一覧表に掲載されている車台番号の範囲について、
対象とならない車両が含まれている場合がある
と注意しています。

そのため、

「製作年が該当する」
「車台番号が公表範囲に入っている」

だけで対象車両と断定するのではなく、個別の車台番号による確認が必要です。


■すでに別のスーパーグレート等のリコールも発表されています
三菱ふそうは同じ2026年10月8日、

「ふそう スーパーグレート」
「ふそう ファイター」
「ふそう キャンター」

のリヤビューカメラについても、別のリコール(届出番号5886)を届け出ています。

こちらは、後退時にリヤビューモニターへ車両後方の映像が表示されないおそれがあるもので、
今回紹介した5884・5885とは別のリコールです。

同じ時期に複数のリコールが発表されているため、対象車両を保有・仕入れする場合は、
一つのリコールだけでなく、車台番号をもとに現在未実施となっているリコールがないかまとめて確認することをおすすめします。



【関連記事】
三菱ふそう「キャンター」など29,418台をリコール|後退時にカメラ映像が映らないおそれ
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■トラック市からの確認ポイント
今回の2件はいずれも、バックランプやバックブザーという、周囲へ車両の後退を知らせるための装置に関係するリコールです。
特にトラクタ・トレーラーでは、けん引車と被けん引車の双方に電気回路や灯火器が関係するため、症状だけを見て原因箇所を判断するのは適切ではありません。

中古車の仕入れ・販売時には、

「現在正常に作動しているか」

だけではなく、

「メーカーのリコール対象になっていないか」
「改善措置が完了しているか」

まで確認することが重要です。

対象車両を所有している場合は、三菱ふそうの販売会社などへ確認し、対象となる場合は早めに改善措置を受けてください。


【関連する中古トラック】

トラック市では、トラクター・トレーラーの中古車を掲載しています。

安全情報の記事のため、車両購入を検討する際も、年式や価格だけでなくリコール対応状況や整備履歴を確認してください。

【出典・公式情報】

■国土交通省
「リコールの届出について(三菱 ふそうスーパーグレート)[1]」
発表日:2026年10月8日
届出番号:5884
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha08_hh_005854.html

■国土交通省
「リコールの届出について(三菱 ふそうスーパーグレート)[2]」
発表日:2026年10月8日
届出番号:5885
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha08_hh_005855.html

■三菱ふそうトラック・バス株式会社
「ふそう スーパーグレートの電気装置(ASAM)のリコールについて」
届出番号:5884
https://assets.mitsubishi-fuso.com/fusoassets/2026/10/R5884.pdf

■三菱ふそうトラック・バス株式会社
「ふそう スーパーグレートの電気回路(灯火器)のリコールについて」
届出番号:5885
https://assets.mitsubishi-fuso.com/fusoassets/2026/09/R5885.pdf

■三菱ふそうトラック・バス株式会社
リコール・改善対策一覧
https://www.mitsubishi-fuso.com/ja/news-recall/recall-information/


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https://www.truck-ichi.co.jp/news/office/5351

トラクター・トレーラーの中古車一覧
https://www.truck-ichi.co.jp/type-tractor_trailer


※本記事は2026年10月13日時点で国土交通省および三菱ふそうトラック・バス株式会社から公表されている情報をもとに作成しています。

※対象車両の車台番号の範囲には、実際にはリコール対象とならない車両が含まれる場合があります。
対象の可否については、車台番号をもとにメーカーまたは販売会社へご確認ください。